アンカーポイント布袋五四三故事館の入口前に「布袋嘴」というインスタレーションがあります。もとは「財政部高雄関税局布袋留置所」(貨物預かり所)で、現地の人は「海関」と呼んでいました。今ではアート作品で布袋の歴史と人の営みの移り変わりを展示しており、人々は楽しみながら布袋について理解を深めることができます。
館内一階は布袋400年の歴史の変遷がテーマ。1枚の絵で一つの時代を表しており、先史時代、オランダ・鄭氏統治時代、清朝統治時代、日本統治時代、台湾光復後に分かれます。光復後まもなくは中国との海運業が栄えて「布袋小上海」とまで呼ばれました。館内の子供読書室は当時流行したハウスボートを原型に作られ、内部を畳の床として子供が座って絵本を見れるようにし、外観は永楽茶店、夜来香といった当時の有名な店をあしらい、さかんに輸出されていた米、砂糖などを装飾品にして、昔日の栄華を偲んでいます。
二階は古い写真とインスタレーションで地元の暮らしを表しています。そのうち「立体画」は特に目を引く作品で、撮影するとフラットな油絵に見えますが、実際はテーブルや椅子といった立体に絵付けしており、この大型作品の中に身を置くと、絵のモデルになったような気がします。
次回、布袋に来たら、新鮮なシーフードを味わって、「青色のハイヒール」に行くだけでなく、アート体験を通して昔の布袋にも触れてください。